2017/2/9

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ふじの乗組員(幹部を除く)が食事をしたところで、約100人が一度に会食でき、船内で一番広い空間でした。現在は博物館に改装したため、6脚しか机が残されていませんが、当時は現在の入口付近まで机が並んでいました。

船内の唯一の広い空間であったため、会合や娯楽の場として活用されました。毎夕映画が上映されており、その時は「テアトルふじ」と呼ばれていました。また、南極について学ぶ「ふじ大学」が催されました。

開館の式典
開館の式典
上映予定(第24次隊南極新聞より)
上映予定(第24次隊南極新聞より)

また、赤道祭が終わった頃になると、南極について学ぶ「ふじ大学」が開催されました。主に観測隊員が講師を務め、1週間全科目26単位で、修了時には卒業証書が渡されました。

ふじ大学開講のようす
ふじ大学開講のようす

第7次隊の卒業証書は、以下のように記載されています。

卒業証書
「あなたは、昭和四十年十一月二十五日「ふじ大学」に入学されて以来本日まで、よく学びよく眠られました。当大学の講師は世界でも一流の“南極バカ”ぞろいであり、かかる優秀な教授陣の下で授業料も払わずに学ぶことができたことは、誠に幸運といわなくてはなりません。思えば入学試験がなかったため入学できたのだとはいえ、一週間の長きにわたってよく暑さにたえ一応聞くだけは聞いた努力は大いに多とすべきものがあります。おそらくその九割はすでに頭から抜けてしまったことと推測しますが、残りの一割でもそのまま受売りすれば相当な南極通とみられることはまず間違いないところと保証します。ここにこれまでの学業の成果を認め卒業証書を授与するとともに、今後「南極学士」と名乗ることを許します。 昭和四十年十二月一日 ふじ大学学長」

第24次隊南極新聞より
第24次隊南極新聞より
第24次隊南極新聞より ふじ大学イラスト
第24次隊南極新聞より ふじ大学イラスト

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